新しいコミュニケーションの形 Xperia Earとは
こんにちは、株式会社ギャプライズの宇田です。
11/2にXperia Xzが発売されることが先日発表されました。
256QAMとキャリアアグリゲーションの両方に対応したエリアでは、最大500Mbpsのデータ通信を利用できると注目されているXperia Xzですが、実は注目の新商品はこれだけではありません。
ソニーモバイルは音声エージェント機能のアプリと組み合わせて利用するBluetoothヘッドセット「Xperia Ear」(XEA10)を11/18から発売することを発表しました。
Xperia Earとは
あなたの『アシスタント』が、耳元に
という謳い文句の通り、耳に装着することで従来スマートフォン上で行っていた様々なことがハンズフリーで、 Xperia Earに搭載されているアシスタントとの会話により行えます。
電話をかける
「○○に電話して」ということで、電話帳に登録済みの人への電話が可能です。
また、不在着信があった際にはXperia Ear装着時に知らせてくれ、折り返し電話をかけることが出来ます。
メッセージの確認、送信
電話と同様に「○○にメッセージを送って」ということで送信が出来ます。
ショートメッセージの場合は、差出人名と本文の内容を読み上げ音声で返信することができ、EメールおよびGmailの場合は、差出人名と件名、本文を読み上げてくれます。
SNS
LINE、Messenger、Twitterに対応しています。
LINEとMessengerではメッセージ受信時に読み上げてくれ、音声での返信も可能です。
Twitterではフォローしている人のアカウント通知をオンにすることで、ツイートが更新されると内容を読み上げてくれます。
天気予報、ニュースの確認
「今日(明日)の天気」「最新のニュース」と聞くことで教えてくれます。
また、ニュースについては最新情報が更新されると読み上げてくれます。
ウィキペディアで検索
「○○について調べて」と伝えることで、ウィキペディアでの検索結果を読み上げてくれます。
ルート検索
ナビゲーションはGoogleマップと連携しており、目的地を伝えスマートフォン上でルートを選択すると、ナビゲーションを音声で行ってくれます。
スタートアップメッセージ
Xperia Earを耳に装着することで近接センサーが反応し、天気予報や予定、ニュースなどの情報を音声で聞くことが出来ます。
ヘッドジェスチャー
加速度センサーやジャイロセンサーの搭載によってヘッドジェスチャーにも対応しており、首を縦に振るうなずきで「はい」、横に振る動きで「いいえ」と伝えることが出来るので、電車内などの様な声を出すことが憚れる場での使用にも適しています。
フォルム
デザインは、コンパクトでシンプルなものとなっています。
耳を固定するためのイヤピースとアークサポーターも同梱されているので、自分の耳にあったサイズを選べます。
また、充電も可能な専用のケースは連続通話時間で約12時間分のバッテリーを備えており、Xperia Ear本体と合わせて最大約16時間の利用が可能です。Xperia Ear本体に搭載している近接センサーが反応することでケース収納時には電源オフ、取り出し時には電源オンと自動で切り替えてくれます。
まとめ
今回発売されるXperia Earは、Mobile World Congress 2016にて披露された、様々な通知をしてくれるイヤフォン「Xperia Ear」、360度全天球カメラ「Xperia Eye」、パーソナルアシスタント「Xperia Agent」、プロジェクター「Xperia Projector」の4種類のうち最初に商品化が発表されたものです。
これらの製品は新しいコミュニケーションの形を模索した試みとして考えられ、このXperia Earは今後のコミュニケーションを形作っていく最初のモノかもしれないという点でも注目の製品です。
また、音声によってSNSや地図が使用出来るので、スマートフォンの普及と伴って問題となっている歩きスマホの改善の一策ともなり得ます。
一方で、検索機能に情報の正確性に疑問のあるウィキペディアを起用していたり、iPhoneでの使用が出来ない等と首を傾げたくなる点もあり改善が待たれます。
Twitterの新機能「モーメント」 をECサイト運営に活用せよ!
こんにちは。株式会社ギャプライズの宇田です!
Twitter Japanは、2015年12月末時点で日本での月間アクティブユーザー数が3,500万人であり、増加率が世界トップだと発表しました。
順調に日本での人気を高めているTwitterですが、2016.9.29に「モーメント機能」という新機能が一般ユーザーにも利用可能となりました。
モーメント機能とは、自分や他人のツイートを自由にまとめることでオリジナルのストーリーの作成・閲覧が出来る機能です。
今回は、モーメント機能のECサイト運営への活用法を紹介して行きます。
モーメントの作り方
モーメントの作り方はとても簡単です。
Twitterにて自分のプロフィール画面から行くと、「ツイート」や「フォロー」「リスト」等と並び「モーメント」という箇所があるのでクリックします。
するとモーメントの画面へと飛ぶので、画面右端にある「モーメントを作成」を押すとモーメントの作成画面が表示されるので、タイトルと説明文を入力しカバー画像、まとめるツイートの選択をするだけです。
詳しいモーメントの作り方は、こちらのサイト様に分かりやすくまとまっていたのでご参照ください。
モーメントの活用法
では、このモーメント機能はECサイトの運営にどのように活用できるでしょうか。
SNSやブログ、YouTubeなどの動画コンテンツなどが発達し普及した現在、一般のユーザーでも様々なコンテンツを発信することが出来るようになり、ユーザーがそれらの「消費者側が発信したコンテンツ(=UGC)」を参考にすることが多くなりました。
Twitterは正にこのUGCの宝庫であり、モーメント機能を使用すれば自サイト取扱い商品について呟いているツイートをまとめることが出来ます。
NTTが2,107名へ行った調査「クチコミ情報が実際に商品購入にどの程度影響を与えているのか」では、全体の約8割もの人が商品やサービスを購入する際に「クチコミが気になる」と答えており、ユーザーのレビューへの信頼性には目を見張るものがあります。
また、ハッシュタグを併用することで、より効率的にツイートを集めやすくなります。
単にハッシュタグで検索をするだけでなく、オリジナルのハッシュタグを作りキャンペーンを行うのも良いでしょう。ツイートが集まるだけでなくサイトそのものへの注目も集められます。
加えて、作成したモーメントはホームページに埋め込むことも出来るため、Twitter上のみでなく広くユーザーの目に触れさせることが出来ます。
これらの様に活用の幅が広いモーメントですが、注意しなければならない点もあります。
他人のツイートを自分のモーメントに加えても、そのユーザーに通知などは行きません。そのため、ついユーザーに対してモーメントへの使用の許可を取ることが疎かになってしまうかもしれませんが決して忘れてはいけません。
ツイートに著作権が認められるかについては諸説ありますが、無断転載により炎上した事例は少なくありません。
信頼を大幅に落とすことにも成りかねないので、他人のツイートの取扱いには細心の注意を払うようにしましょう。
Day Dream VRが変える!? VRヘッドセットもデザイン重視に
こんにちは!株式会社ギャプライズの宇田です。
最近、至る所でVRという単語を多く見かけるようになってきましたね。
中でも、10/13に発売されたPlayStationVRは注目されており今後のゲームというものを変えていくのではないかと期待されています。
そんなVRと切っても離せない関係にあるものが「ヘッドセット」です!
皆さんはヘッドセットと聞くとどのような物を思い浮かべるでしょうか。
こんなものや、、、
(画像元:http://ascii.jp/elem/000/001/149/1149144/)
それとも、こんなものでしょうか。
(画像元:http://japanese.engadget.com/2014/09/03/gear-vr-galaxy-note-4-vr-oculus/)
この二つのヘッドセットに限らず、従来のヘッドセットはどことなく無骨なデザインのものが多くありました。
また、つけ心地も良くなく、長時間着用しているとヘッドセットが当たっている箇所が痛くなってきてしまうなんてこともありました。
しかし、これらの問題を解決する新しいヘッドセットが10/5にGoogleから発表されたのです。
Daydream View
その新しく発表されたヘッドセットが「Daydream View」です。
(画像元:https://iotnews.jp/archives/34385)
Daydream Viewにはジャージー素材が用いられている為つけ心地が良く、重さも220gと軽量になっているので快適に装着できるようになっています。さらに顔パッドの手洗いができたり、メガネをかけたままでも装着できたりと、より利便性に長けています。
また、専用の無線コントローラにより邪魔なケーブルを繋ぐことなく利用することが出来ます。
カラーバリエーションはスノー、スレート、クリムゾンの3つがあります。
この様にカラーバリエーションがある点も従来のVRヘッドセットにはあまり見られなかった特徴です。
(画像元:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1610/05/news049.html)
価格は79ドル(約8,200円)とお手頃な値段設定となっています。
しかし、アメリカでは11月に発売予定となっていますが日本での発売日は未定です。
今後のVRヘッドセット
ゴツゴツとした従来のデザインをカッコいいと感じる人も多かった一方で、女性などには好まない人も多くいました。
また、眼鏡を付けたまま装着出来ない点などは多くの人が不満を抱いていた点です。
しかし、このDaydream ViewによってVRヘッドセットは単純にスペックが高ければ良いのではなく、デザインや使いやすさも競われる段階へと移行しました。
(今までにも段ボールのVRヘッドセットなんて物もありましたが、、、)
(画像元:https://www.amazon.co.jp)
現在ではゲームでの利用が注目されているVRですが、医療や教育など様々な分野での活用が研究されています。
そう遠くない未来、『電脳コイル』に出てくる「電脳メガネ」の様に、皆がVRヘッドセットを常日頃から付けている未来が訪れるかもしれませんね。
(画像元:http://shigaakihito.com/?p=822)
ECを学ぼう!使えるECサイト講座 ferret編
こんにちは、株式会社ギャプライズの功刀です。
本日は「ECを学ぼう!使えるECサイト講座」シリーズ第3弾 ferret編をお届けしたいと思います。
ferret (フェレット)
【画像参照元:ferret [フェレット]|webマーケティングがわかる・できる・がんばれる】
ferret(フェレット)は株式会社ベーシックが運営する、「Webマーケティングがわかる・できる・がんばれる」をモットーに、ノウハウが学べるカリキュラムやトレンドを発信しているWebマーケティング特化型のサイトです。創業10年目であった2012年には、年商21億円を突破しており、今もなお圧倒的な流入数を獲得(SimilarWeb PRO調べ 下画像参照)し続けています。
【画像参照元:https://ferret-plus.com/company】
SimilarWeb PRO (PC/SP日本国内合算) [計測期間:2014/09-2016/08]
ferret[フェレット](青):https://ferret-plus.com/
Web担当者Forum(ピンク):http://web-tan.forum.impressrd.jp/
ECのミカタ(緑):https://www.ecnomikata.com/
Webマーケティングに特化していることもあり、htmlやSEO、Webデザインなどのサイト内改善に役立てられる情報がたくさん掲載されています。そのためフリーフォントやPower pointのテンプレート○○選といった記事はサイト内の記事ランキングで常に上位を占めています。
しかしferret内で一番トラフィックを獲得しているのは記事のページではありません。
Webマーケティングを項目ごとに学習できるカリキュラムでも、ferretの事例集でもありません。実は無料で使えるSEO/SEM対策ツールなのです。
ここからは、その中でも最もユーザーに使われているSEOスカウターについてご紹介したいと思います。
SEOスカウター
【画像参照元:http://tool.ferret-plus.com/seotool】
スカウターというと、某人気漫画の戦闘力を測る機械を想像してしまいますが、これはその名の通り、指定したサイトのキーワードがWeb上でどれだけ効果的なのかということを数値化し、サイト全体のSEOを評価するツールになります。
どのように評価されるのか気になったので、弊社が運用しているYOTPO.jpを試してみました。
結果は・・・
Cランクでなんと59点。
辛口ですね・・・(苦笑)
詳しく見てみると、
URL構造対策、HTML構造対策、コンテンツ対策、キーワード対策、googleツール、サイト全体分析の6カテゴリで評価しており、更に細かい小項目ごとに対策状況をチェックしているようです。
こういったSEO対策の効果測定は、SEOに相当精通していないと中々評価することができません。しかもSEOを専門的に扱っている企業やコンサルタントなどに見てもらうとなると、それだけのために経費を割くことになります。
そういった点でこのツールは、無料でしかもノータイムで問題点を炙り出してくれるので、非常に有能だと思います。
またferretにはSEOスカウター以外にも、上位表示コンテンツ、コピーコンテンツ、SEO順位チェックツールに、文章リライトツールと素早く簡単に使える対策ツールがたくさんあるので、是非いろいろ試してみてください。
まとめ
多くのECメディアサイトでは、ニュースや最新トレンド、プレスリリースを題材にした記事を中心に据えている中、ferretはSEO/SEM対策ツールをはじめ、多くのユーザーに何度もサイトを訪れ、利用してもらうためのコンテンツ磨きに力を入れているように感じます。まさにコンテンツマーケティングの模範です。
トラフィック数を稼いでいるのは、SEO/SEM対策ツールであるものの、ferretをここまで押し上げたのは間違いなくコンテンツマーケティングという戦略です。
この記事では取り上げませんでしたが、ferretが有するコンテンツマーケティングのノウハウは盗むべきだと思います。ネットでノウハウ集をダウンロードできたり、セミナーを実施したりもしているので、気になる方はサイトを訪れてみてはいかがでしょうか?
ECを学ぼう!使えるECサイト講座 マーケジン編
こんにちは、株式会社ギャプライズの功刀です。
本日は「ECを学ぼう!使えるECサイト講座」シリーズ第2弾 マーケジン編をお届けしたいと思います。
MarkeZine(マーケジン)
MarkeZine(以下、マーケジン)は翔泳社が運営する、デジタル広告/マーケティングの最新トレンドを発信するマーケター向けのメディアです。今年で10周年を迎え、情報サイトだけではなく、紙媒体やイベント、マーケティング講座など、様々な形で広告/マーケティング事業の課題を取り上げています。
デジタルマーケティング用語のアクセスシェア率が高い!
毎度おなじみ、あらゆるサイトのアクセス数を推計値として解析することができるSimilarWeb PROを使って、マーケジンにユーザーが流入してくるキーワードについて調べてみました。
SimilarWeb PRO (PC/SP日本国内合算) [計測期間:2014/08-2016/07]
MarkeZine(青色):http://markezine.jp/
Web担当者Forum(ピンク):http://web-tan.forum.impressrd.jp/
ferret[フェレット](緑):https://ferret-plus.com/
画像は上記3サイトにおける、キーワードのアクセスシェア率になります。その中でも「roas」、「ltv」、「roi」は他の2サイトよりも50%以上ものシェア率を獲得しています。またそのほかのデジタルマーケティング用語をキーワードとした流入もマーケジンが非常に多く、広告/マーケティング業界とは関係がない人にもサイトが使われていることが伺えます。
ではなぜマーケティング用語による流入が多くなっているのでしょうか?
その理由はマーケジン特有のマンガ記事にあります。
わかりやすいマンガ記事
【画像参照元:LTVを正しく理解して、永続的にビジネスを成長させよう (1/5):MarkeZine(マーケジン)】
更新頻度は低いものの、普通の記事に比べると内容のわかりやすさは圧倒的です。
マンガ記事はマーケティング用語をテーマにしたものだけではなく、業界キーパーソンへのインタビューやマーケティングのトレンドリサーチなども扱っていて、そのどれもがサイトへの流入数はもちろん、SNS上でのシェア数も普通の記事を大きく上回っています。
最近は4コマ漫画でブログを書く人も増えているようなので、日本において、マンガという表現技法はこれから先も重宝されていくかもしれませんね。
まとめ
今回はマーケジンを取り上げましたが、いかがだったでしょうか?
他のサイトにはないマンガという表現技法を用いた記事が斬新で非常に特徴的でしたね。バックナンバーはあまりありませんが、どの記事も面白いので読んでみることをお勧めします。
それと個人的に読み応えを感じたのはインタビュー記事です。様々な業界の大手企業にアプローチしていることはさることながら、トレンドを外さないところが素晴らしいと思いました(結構記事のネタとしても活用させていただいております笑)。
次回はいよいよ我が社が代理店を務めているYOTPOに関する記事を上げます!乞うご期待!!
Amazon、Yahoo!の猛追!!楽天に回復の兆しはあるのか!?(後編)【2016年度第2四半期決算発表】
こんにちは、株式会社ギャプライズの功刀です。
後編は2016年度第2四半期決算における楽天の今後の戦略についてお話していきたいと思います。
[前編を読んでいない方はこちらから]
第2四半期は中長期的成長を見込んだマーケティングへの投資であり、戦略的にチャレンジした結果だとする楽天。具体的にどんなことに取り組んでいたのでしょうか?
楽天ではSPU(Super Point Up)プログラムと言われる、楽天市場で買い物をすればするほどポイント倍率が上がるサービスを行っており、これによって新しいお客さんを育成していくという方針を取っていました。
年初からSPUを導入し、新規および復活顧客をここ半年で大幅に増え、楽天カード保有者のEC利用額は+122%まで上昇、楽天カード利用者の増加にもつながっているそうです。また品質向上の施策として、第2四半期はUI(ユーザーインターフェース)に注力し、SPUをより使ってもらうために、見てもらう、触ってもらう、使ってもらうということを意識した改善に取り組みました。
他にも継続的な出店店舗の品質向上施策や店舗ごとの平均レビュー評価、それに関連した制度など、客観的に見ても、楽天側が言っているように第2四半期では新しい施策に投資した部分が多いように感じますね。数値としての大きな結果は出ていませんが、これだけの投資をしてプラスを得られている現状を鑑みるに、徐々に国内EC事業にも回復の兆しが見えているのかもしません。
そんな楽天が次なる第3四半期で取り組もうとしているのが、広告売上の改善です。
1枚目の画像にある4つの施策の中でも、最も具体的だったのは、「クーポンアドバンス」についてでした。今まで関係のない広告が多かったことを改善するためのレレバンシーを高めたCPC広告の再投入施策はさることながら、この「クーポンアドバンス」は、お客さんの興味・関心のあるジャンルのクーポンを配信するというもの。
従来のクーポンはレビュー書き込みのリワードやリピーター獲得のためのトリガーとしての機能が大きかったが、ユーザーのパーソナル化による「クーポンアドバンス」は新しい取り組みのように感じられますね。
まとめ
ここ数年で市場成長が鈍化したと思われた楽天でありましたが、今回の決算説明会の内容を受けるに、楽天銀行や楽天カードといった他事業での成長が著しく、EC事業においても新たな領域への投資から、今はまだ力を蓄えているような印象です。
広告売上の改善を積極的に行っていくという方針を取っている第3四半期以降。以前のような爆発的な勢いはありませんが、お客さんのパーソナルな部分に主眼をおいた施策が1年後いや半年後には大きな結果を生んでいるに違いありません。
今後の楽天が楽しみですね。
Amazon、Yahoo!の猛追!!楽天に回復の兆しはあるのか!? (前編)【2016年度第2四半期決算発表】
こんにちは、株式会社ギャプライズの功刀です。
今回は先日発表されました楽天株式会社(以下、楽天)の2016年度第2四半期決算から、楽天の国内EC事業の現状と戦略について前後編の2本立てでお話していきたいと思います。
2015年12月期連結決算(国際会計基準)における国内流通総額(電子商取引)では、2兆6748億円と過去最高額を叩き出していたものの、2割近い成長を遂げていた2014年度と比べると前年比伸び率は10.2%まで落ちました。
楽天の市場成長が鈍化気味な一方で、ヤフーでは主力のヤフーオークションだけではなく、ヤフーショッピングにも力を入れ、テレビCMや大型キャンペーンを実施、Amazonではお得意の自社直接販売からモール展開にも手を伸ばし、店舗数を拡大したところ、両者は楽天に迫る勢いで国内流通総額を大幅に上げました。
<参照サイト>
またSimilar Web Proで計測した大手ECモールの推計値を比較してみると、どこも2015年末から大幅にアクセス数を伸ばしていて、EC業界全体が飛躍的に市場規模を拡大しているのがわかります。
Similar Web Pro (PC/SP日本国内合算) [計測期間:2014/08-2016/07]
Similar Web Pro (PC/SP日本国内合算) [計測期間:2015/05-2015/07×2016/05-2016/07]
楽天市場: http://www.rakuten.co.jp/
Amazon: https://www.amazon.co.jp/
Yahoo!ショッピング: http://shopping.yahoo.co.jp/
今年の3月下旬には、大手ECモールがこぞって同時期同日に春のセールを開催し、どこを見てもモール一色でした。ヤフーショッピングでは昨年同日比7倍の売上、ヤフオク!に至っては単日売上32億円を記録するなど、EC業界を震撼させる大モール戦線となりました。
そういった状況で迎えた、4クールの内ボトムになる2016年度第2四半期(http://corp.rakuten.co.jp/investors/documents/results/)。冒頭ではインターネットサービスに囚われないGlobal Innovation Companyを目指す、「イノベーションを通じて 人々と社会を エンパワーメントとする」という新しいミッションステートメントに変更したことを報告しています。
そして気になる業績報告・・・。
ドンッ!!!!!!!
国内EC流通総額は前年同期比+10.9%と、依然として大きな成果は上げられていないようです。そういった反面、楽天カード・楽天銀行は好調という結果で、グループ全体では+17.9%と大きく成長しています。
事業別に見てみると、国内ECの売上収益は+6.9%、営業利益は-24.6%となっており、より危機的状況であるのが伺えますが、楽天側としてはSPU(Super Point Up)プログラムと品質向上を軸にした中長期的成長を見込んだマーケティングへの投資を行った結果だとしているため、現状に対しては想定内の損失だとしています。
ここまで楽天の国内EC事業の現状についてお話させてもらいましたが、後編ではこういった現状に対して楽天が第3四半期以降どういった戦略を立てているのかということを中心に、まとめに入っていきたいと思います。
ではまた次回。